ヴォーカル・アンサンブル・オルランド・ラッスス演奏会 ~ラッススの深夜の祈り~
2008年 10月 26日

このグループは、ルネサンスの中でも作曲家ラッススに絞ってその作品を紹介し、それを通してルネサンス音楽により近づこうと結成したもの。
メンバーは、カトリック阿倍野教会を主たる活動拠点としているルネサンス・アカペラ・アンサンブルの「ラルテ・フィオレンテ」(主宰:中川創一氏)と、夙川カトリック教会合唱同好会「コルス・テレジア」(指導・指揮:中川創一氏)から集まった人たち。
ラッススに特化して演奏活動を年2回のペースで実施。ラッススを通して、ラッススをより深く見つめることのみならず、ラッスス当時の周辺音楽やルネサンス期の周辺につき視野の拡大を目的とされるとのことです。
演奏の良し悪しにはまだまだムラがあろうかとのことでしたが、どうしてどうして、充分ハーモニーの美しさ、楽しさを堪能することができました。これからの活動が楽しみです。
さて、今回は、「ラッススの深夜の祈り」と題し、ラッススによる夜半過ぎに起床した後から朝方までの祈り「朝課(マトゥティヌム)」から「朗読(レクツィオ)」、「応唱(レスポンソリウム)」をプログラム。
プログラム前半は、「キリスト生誕の祝日における朝課の朗読(レクツィオ)」と「ヨブの書による聖なる9つの朗読(レクツィオ)」。「キリスト~」の方がポリフォニックな音楽なのに対し、「ヨブの書~」の方は、対照的にホモフォニックに、まるで話し言葉のような音楽で絶えずラテン語と歌詞対訳で追っていかないとさっぱりわからなくなってしまいかねないものでした。どちらかというと「ヨブ~」は苦手かな。
そして、後半はラッススの『聖週間のためのレスポンソリウム』より抜粋したものでした。

