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布引水源地水道施設群

布引水源地水道施設(以下「布引水源地」)は、六甲山地を水源とし、神戸港に注ぐ生田川中流域に位置する上水道施設で、平成18年7月5日に国の重要文化財に指定。

幕末の開港後、神戸は人口が急増し水不足が深刻化。明治中期には不衛生な井戸水が原因でコレラがまん延、死者は千人を超えたとのこと。安全な水を得るため水道敷設が必要になり、市の要請で英国人技師バルトンがの基本計画に基づき、明治33年(1900)に五本松堰堤、雌滝取水堰堤及び布引水路橋が竣工・通水。その後、貯水池への土砂流入を防ぐために、同40年に分水施設、その翌年に締切堰堤及び放水路隧道が増設されました。

布引水源地は、上流から分水施設、締切堰堤、五本松堰堤、谷川橋、雌滝取水堰堤、布引水路橋(砂子橋)の順に配され、五本松堰堤の北側には貯水池とほぼ並行して放水路隧道が穿たれています。

建設当時最大規模を誇った、明治期を代表する水源地水道施設のひとつとして重要。特に、五本松堰堤は、我が国における重力式コンクリート造堰堤(ダム)の嚆矢。近代堰堤の一つの規範を示す構造物として、土木技術史上価値が高いものだそうな。

布引水路橋(砂子橋)
砂子橋はレンガ積みの水路橋で、完成当時、雌滝と鼓ケ滝でくみ上げた水を、この橋の中に通された水道管によって、奥平野浄水場や北野浄水場などに送られることを目的に作られました。昭和51年の改修により、欄干に煉瓦が増し積みされ現在の姿になりました。

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雌滝取水堰堤
アーチ状に石を積んで作られた堰堤には3個制水弁。ここでくみ上げられた水は、ハイキングコースに埋められたパイプと、下流の砂子橋を通り、現在でも奥平野浄水場に送られています。

ドーム屋根の石積みの建物は、水が流入する施設の上に作られています。装飾性の高い建物で、丁寧に石を加工して積み上げられており、非常に珍しい構造物となっています。

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五本松堰堤
重力式コンクリート造 

堰堤は高さ約33メートル、長さ約110メートル、貯水量約60万立方メートル。石を張り詰めた表面は意匠に派手さこそないものの、「歯飾り」と呼ばれる突起の連続する装飾が上部を横切り、洗練された印象を受けます。

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谷川橋
鉄筋コンクリート製の橋で2本のアーチ状の桁が特徴的。この橋桁に使われている鉄筋は、折り曲げるなど工夫がなされています。

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締切堰堤
分水施設より導かれた水の逆流と、川から水路への土砂流入を防止するためのダム。布引ダム建設の際に、ここに砂防ダムが作られましたが、アーチ型の石積みを増設して、現在の姿に至ります。

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by tetsuwanco | 2008-04-24 23:33 | 六甲山に行こう

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by てつわんこ
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