佐藤圭奈さんのピアノリサイタル
2008年 03月 19日
第1部
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第17番 KV.576
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 Op.110
第2部
メシアン:「鳥のカタログ」より第13曲“ダイシャクサギ”
シューマン:謝肉祭 Op.9
*アンコール曲
シューマン:トライメライ
あくまで個人的感想ですが、第1部のモーツァルトはやや重すぎ、逆にベートーヴェンは叙情性に偏り過ぎているように感じました。でも、それは私のあくまでの個人的モーツァルト観、ベートーヴェン観に基づく感想です。
それに比べ、第2部は、メシアン、シューマンは楽しめました。特に、シューマン。どちらかというと、シューマンが苦手な私でありますが、今まで生で聴いた謝肉祭では、ひょっとして一番楽しめたかも。
なお、彼女が演奏したベーゼンドルファー290。ひょっとして、このピアノの音色を生の舞台で聴いたのは始めてかもしれません。
ピアノの音色を言葉で表現するのは難しいのですが、「響きが豊か」というか「鮮やかで深い」というか、言葉では到底表現できませんね。
とにかく、一度聴いてみるべし。
8オクターブの音域(97鍵盤)をもつ世界で唯一のコンサートグランドピアノなんですが、ドビッシー、ラヴェル、バルトークのような作曲家が本来もっと低い音で作曲していた曲を原版通りに演奏することを可能にしているとのこと。
1台2600万円はするこのピアノですが、この素晴らしいピアノがフルに活用されんことを願うばかりであります。