「ENDO(エンドオ)」、「獨木舟(まるきぶね)」閉店
2007年 06月 23日
それは、2つの老舗喫茶店、「ENDO(エンドオ)」と「獨木舟」。

阪神尼崎で時間をつぶすとき、よくここを使いました。知人にもこの店を紹介したのですが、きまって「尼崎にも、ゆったりと寛げる、こんなところがあるんですねえ」というものでした。
「獨木舟」は以前、私がこのブログを立ち上げた頃、ご紹介させていただきました。再ポストさせていただきます。
阪神尼崎駅のすぐ南に面白い喫茶店があります。その店名は、「獨木舟(まるきぶね)」。
賑やかな駅周辺とは打って変わって、静かな印象の店構え。店内のこだわりが貫かれた民芸調のインテリアや、それらが醸し出す雰囲気からは、昭和40年開店という歴史が感じられます。御主人の田中元三さんは、音楽、美術、とりわけ文学に造詣が深く、この「獨木舟」という店名も御主人の愛する詩人・伊東静雄の詩からとったそうであります。
御主人の穏やかな人柄と造詣の深さで、次第に専門家から愛好家まで、様々なアートを愛する人が店に集うようになり、現在では獨木舟文学館と題して文学作品の朗読会、音楽会、展覧会、時にはオペラの上演まで、この地域の文化の情報発信基地となっています。
この2つの喫茶店を同列に取り上げるのもどうかなとは思うのですが、こういうものは、お店の人と足を運ぶ人、そして長い、長い時間・・・・、そういうものの積み重ねで作り出されるものであって、単なる建物ではないのであります。いわば、「昭和」の歴史的遺産。
そのようなこと、都市再開発に携わっている人はわかっているのでしょうか、今後の再開発、どんなものが出来上がるのか・・・心配です。