見果てぬ夢-日本近代画家の絶筆(2)瑛九「つばさ」
2007年 06月 06日

私が、瑛九(えいきゅう1911~1960、本名:杉田秀夫)という日本の前衛画家の存在を知ったのはごく最近。昨年、秋ごろ放送された「開運!なんでも鑑定団」で、彼が紹介されるとともに、彼の作品が5000万円という高値で鑑定されたときから。
残された作品は数少なく、彼の作品の実物を見るのはこれが初めてです。
今回転じされた「つばさ」は絶筆ですし、200号の大作であることから推測するに、ひょっとして1億円!
まあ、そんな下世話な話はさしおいて、もっと、広く知られて然るべき天才ですね。
まあ、彼の評価が定まる前、50歳前に突然の死を迎えてしまうわけで・・・。
個展でこの作品が出展されて数日後に亡くなられたそうな。
最晩年、腎臓の病で自宅で療養しながら、この大作に取り組んでいたそうですね。「つばさ」と題されたように、大病に直面しながら、大空に飛翔せんとする彼のエネルギーと、研ぎ澄まされた感性が凄い。