モーツァルト:オーボエ協奏曲 K.314(285d)
2006年 11月 28日
なお、オーボエ奏者は、リードを地道に製作しないといけないところなど、黒木君のキャラクターにぴったり反映しており、N響オーボエ首席奏者にして、この「のだめ」のアドバイザーである茂木 大輔さんの著書「オーケストラ楽器別人間学」(新潮文庫)をご参照あれ。「のだめ」が少なくとも2倍楽しめます。

さて、モーツァルトのオーボエ協奏曲ですが、モーツァルトは、ザルツブルクの宮廷のオーボエ奏者ジュゼッペ・フェルレンディスのために1777年4月1日から9月23日の間に作曲されたもの。有名な話ですが、モーツァルトは性急なフルート協奏曲の作曲依頼に応じるために、このオーボエ協奏曲をそのまま1音高く移調してフルート用に編曲し「フルート協奏曲第2番 ニ長調」を作曲しました。なお、第3楽章のテーマは、後日、オペラ「王宮からの逃走」にも転用されていることからも、モーツァルトとしては、かなりの自信作だったのではないでしょうか。
この協奏曲の代表的演奏として思いつくのは、やっぱりハインツ・ホリガーのものでしょう。漫画版の方で同じく取り上げられているR.シュトラウスのオーボエ協奏曲がカップリングされており、「のだめ」ファンには、最適の1枚ではないでしょうか。
