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パレストリーナ:ミサ・ブレヴィス

昨日のフィオレンテの演奏会で、あらためてパレストリーナの「ミサ・ブレヴィス」を聴きましたが、やっぱり、ほれぼれとする名曲ですね。自宅に帰ってからも、タリス・スコラーズのCDで何度も聴きなおしています。

さて、パレストリーナについてほんの少しばかり。

パレストリーナ:ミサ・ブレヴィス_b0063958_824659.gifパレストリーナはルネサンスの後期、1525年頃の誕生。そもそもローマの近郊パレストリーナの町に生まれた人でジョヴァンニ・ピエルルイジが本名だそうな。わが国でいうと戦国時代、種子島への鉄砲伝来やフランシスコ・ザビエルによるキリスト教伝来の頃の人になります。
パレストリーナはオルガニスト・教会の音楽長と職業を転々としながらも多くの作品を発表し続け、ヨーロッパ中に名声の鳴り響く作曲家になったようですね。ミサ105曲、モテット約250曲、オフェルトリウム(奉納唱)68曲を含めて900曲ほどの作品を残しており、まさしくイタリア・ルネサンスを代表する名作曲家といえるでしょう。

昨日、演奏されました「ミサ・ブレヴィス」(小ミサ曲)は、パレストリーナらしい流麗な旋律の動きと、その中にも歌詞の内容やイントネーション・アクセントを生かし、それがポリフォニックな流れの中に収束していく美しさを感じることができます。実際、パレストリーナのミサ曲のなかで、この「ミサ・ブレヴィス」が一番!という人、結構多いような気がいたします。そして、私も、その一人であります。4声体で書かれたポリフォニー音楽の中で、最高の傑作だという方もおられますが、ひょっとしたらそうかもしれませんね。この「ミサ・ブレヴィス」、は同時期のミサ曲の中でも、深い宗教性と気品を兼ね備えたものだと考えております。.イタリアの音楽らしい明快で美しいメロディーが、四つの声部に巧妙にちりばめられており、退屈させません。

なお、ラルテ・フイオレンテは次回の定期演奏会で、教皇マルチェルスのミサ曲を演奏するとか。今から待ち遠しいところであります。
by tetsuwanco | 2006-03-19 08:21 | 旬のクラシック

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by てつわんこ
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