スペインのモーツァルト、アリアーガ生誕200年!「交響曲ニ長調」
2006年 01月 27日

●ちなみに、今日は、ラロの誕生日、ヴェルディの命日、しかもエーリッヒ・クライバーの命日でもあるなど盛りだくさんの日ですが、誰よりも気の毒なのは、スペインのモーツァルトと呼ばれたファン・クリストモ・デ・アリアーガ(1806~1826)でしょう。今日は、彼の誕生日でもあるのですが、本家本元のモーツァルトよりもキリが良い生誕200年なのにもかかわらず、注目度はサッパリ。
●ということで、今日は、なにわのモーツァルト、いえいえ、スペインのモーツァルトアリアーガの交響曲ニ長調を取り上げます。
●彼は、1806年に生まれ20歳の誕生日のわずか10日前に留学先のパリで亡くなったということですから、音楽史上最も早逝した作曲家かもしれません。
せめてあと、10年生きていたら、もっと円熟した音楽を聴けたのではないかと思うのですが、まったくもって残念です。作品は交響曲3曲、弦楽四重奏曲3曲、歌劇「幸福な奴隷」の序曲、それにカンタータ「アガール」ですべてとのこと。
●この交響曲は、モーツァルトの影響も感じさせながらも、シューベルトぽいメロディーも登場する清楚でロマンチシズム漂うなかなかの佳曲であります。
●私が持っておりますのは、スペインのマイナーレーベル「ENSAYO」から出されたヘスス・ロペス・コボス指揮イギリス室内管盤であります。このCDには、歌劇「幸福な奴隷」序曲のほか、モーツァルトの交響曲第13番がカップリングされており、なかなか魅力溢れる内容となっております。今でも、手に入るのかどうかは定かでないのですが、アリアーガ入門の一枚として取り上げるべきCDであること間違いないところです。