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夙川の喫茶店「ラ・パボーニ」

1995年1月の阪神・淡路大震災で崩れ去ってしまった建物は数多いのですが、私にとって、「ああ、惜しいなあ」と思っているところの一つが、夙川にあった喫茶店「ラ・パボーニ」であります。二、三度足を運んだだけだったのですが、画家、故大石輝一と邦子夫人が経営されていた店内は壁画でおおわれ、野坂明如氏の名作『火垂の墓』にも実名で登場する店でありました。現在は大阪・堂島に移っています。
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さて、1934年に建てられた喫茶店「 ラ・パボーニ」は、イタリア語で孔雀の意実。壁一面には大石氏の油絵が飾られ、手作りの室内装飾と相まって、日常を超えた異空間となっておりました。
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大石輝一氏は1894年に大阪市に生まれ、東京の本郷洋画研究所で岡田三郎助に師事して洋画を学びました。1923年の関東大震災に遭遇し、大阪に引き上げ、その後苦楽園にアトリエを新築し、阪神間モダニズム文化の一端を担う活動をしたそうであります。ところで放浪の画家山下清が居候したこともあり、その時の写真が今でも残っております。
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by tetsuwanco | 2006-01-22 07:05 | 建築グッドデザイン

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by てつわんこ
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