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阪神・淡路大震災11年:ひょっとして大切なことは何も変わっていないのでは・・・

阪神・淡路大震災11年:ひょっとして大切なことは何も変わっていないのでは・・・_b0063958_167121.jpg阪神・淡路大震災はきょう17日、発生から丸11年を迎えました。早朝の神戸市主催の震災の集いには参加できませんでしたが、黙祷だけはさせていただきました。死者6434人で、未だに行方不明者3人というのに驚かされます。

当地の震災にかかる問題についていろいろな切り口があろうかと思うのですが、最近、思うところを2点ばかり。

まず、一つは、高齢社会における災害対応というところ。
本年の、大雪において、過疎地域における高齢化が問題視されておりますが、よくよく考えてみると、阪神・淡路大震災においても、建物倒壊による圧死者の高齢者比率はかなり高かったと記憶していますし、震災後の孤独死というのも勿論高齢者ばかりだったと記憶。高齢社会下における災害というのは、過疎地域だけの問題ではなく、10年以上も前から都市部における問題でもあったのであります。実は、都市部内においても、若年・労働者層が少なく、高齢者層が集中している地域が案外存在するものなのであります。こういう災害弱者をどのようにケアしていくか、どのようにシステム化していくか、小回りの効くNPOの動きは確かにありますが、体系的なところでは、何も出来ていないような気がいたします。

次に2点目として、自衛隊についてであります。
現在、国内における災害救助について自衛隊はかなりの人的ウェイトを占めていることはご存知のとおり。ところが、もともと自衛隊が、武器を取り扱うことを主たる権能としていることから、災害救助にかかる機材・機器といったものを皆無というほど持っていないということが大きな問題となっているような気がいたします。
阪神・淡路大震災の際に、自衛隊の方々、被災地に位置早く到着していただいたのですが、彼ら、瓦礫の中に埋まっている人々を掘り起こす器材(スコップやチェーンソーなど)を一切持っておらず、素手で掘り起こしていたのを見て唖然と致しました。同じようなことが、今年の過疎の豪雪地域でも繰り返されているそうです。つまり、スコップなどの器材を用意するのはあくまで自治体。自衛隊は、あくまで原則マンパワーの提供のみだそうです。これで、阪神・淡路のような広域的で同時多発的災害が発生した時、あるいは自治体自体がダメージを負った場合などには、阪神・淡路の二の舞になるんじゃなかろうかと思うのですが・・・。与野党を問わず、自衛隊の海外派兵についての議論は盛んになされているようですが、こちらも重要ですよね。

もう10年以上立つんですけど。基本的には、重要なところは何も改善されていないような気がするのですが。気のせいかな。
by tetsuwanco | 2006-01-17 15:44 | たわごと

京阪神の地域密着情報を中心に情報提供します


by てつわんこ
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