ファーブル美術館所蔵 魅惑の17−19世紀フランス絵画展(2)ウジューヌ・カリエール
2005年 11月 26日
実際、専門家は別として、一般の美術愛好家で、カリエールの名前を知っている人ってどのぐらいの比率なのでしょうか。
日本国内でも、岡山の倉敷美術館に彼の魅力的な作品があります。なかなかいいでしょ。

↑カリエール「想い」大原美術館所蔵
彼は、1849年セーヌ・エ・マルヌ県のグールネーに生まれ、1870年、パリの美術学校に入り普仏戦争で一時中断するが、戦争終了後にカバネルに師事し、1876年にローマ賞を受賞。初期には色彩豊かな画風であったが、次第にシンプルで単色の濃淡で表現する「カリエールの霧」と呼ばれる叙情的かつ幻想的表現を使うようになります。
彼は象徴主義の画家としてフランスでは相応の評価がされているようです。
ところで、今回のカリエールの2枚の絵、「髪を結う女性」と「マルグリット・カリエールの肖像」。いつものとおり「カリエールの霧」に覆われた幻想的で詩的な世界を見せてくれるのですが、単にそれだけで終わらないで、心理的な深みといったものも感じさせる域、一言でいえば精神領域に達していると思うのであります。この2枚のカリエールは彼の作品の中でも上位にランクされるもののような気がいたしました。
なお、彼を意識してみるようになったのは、オルセー美術館が所蔵している「アルフォンソ・ドーデとその娘」をはじめとするいくつかの彼の作品との出会いからなんですが、どうやら、来年、オルセーで彼の作品を大きく取り上げる企画展を開催するようですね。

それを切っ掛けに、日本でも彼の評価が高まらないかな。
「オーギュスト・ロダン/ウジューヌ・カリエール」展
2006年7月11日~10月1日 於:パリ、オルセー美術館
ロダンは、カリエールのコレクターとして有名だったとのことなので、そのカラミなのでしょうね。

