フランスのサーカス(5)シャガールと道化師たち
2005年 10月 28日
シャガールもその例に漏れず、サーカスの世界を度々描きました。シャガールにとっては、ピエロや軽業師は聖書に登場する聖人や英雄と同等の重要な存在。ドガがオペラ座のエトワール、ロートレックはムーラン・ルージュの踊り子たちをそれぞれ描いたように、シャガールは愛想を振りまきながら理想を追い求める道化師たちやサーカス団員の姿を一生涯描き続けました。

シャガールは、現代社会に翻弄される人類の象徴としたり、時には、明らかにシャガール自身の姿とだぶらせて描いています。
シャガール自身、「サーカスはもっとも悲しいドラマのように思える。」と言っています。
