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追悼のための曲としての「G線上のアリア」

追悼のための曲としての「G線上のアリア」_b0063958_22552693.jpg阪神・淡路大震災からの復興のシンボルとして、兵庫県立芸術文化センターが10月22日にオープン。大ホールのこけら落とし公演で、ベートーベンの「交響曲第九番」などが演奏されたことは既にご報告したところですが、今回の演奏会では、震災犠牲者の追悼として、バッハ「G線上のアリア」を演奏とのこと。

実は、先日の「マリンバ演奏会」でも、震災犠牲者の追悼として、「G線上のアリア」が演奏されましたし、本年1月の震災10年にかかる式典等でも「G線」が演奏されていました。また、広島を含め戦争犠牲者追悼の式典なんかでも、「G線」が演奏されていましたね。

米国では、追悼式典では、圧倒的にバーバーの「弦楽のためおアダージョ」が圧倒的に演奏される機会が多いようですが、わが国では、どういうわけか、バッハの「G線上のアリア」ですね。
バッハはもちろん、追悼の意味をこめて原曲である管弦楽組曲を作曲したわけでもありませんし、編曲したヴェルヘルミも、そういう意図なさそうです。

作曲意図とは別の次元で、今はやりのヒーリングミュージックがもてはやされるずっと以前から、傷ついた心をいやす音楽として、「G線上のアリア」が、欧米以上に、我が国では定着していたようですね。

我が国で、「G線」が追悼を目的とする式典で演奏されるようになったのは、どういう経緯なんでしょうね。我が国における「G線上のアリア」演奏史なんか辿っていくと何か面白い発見があるかもしれません。
by tetsuwanco | 2005-10-24 11:04 | 旬のクラシック

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by てつわんこ
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