東大寺西大門跡と奈良八重桜
2019年 04月 23日

近鉄奈良駅からもほど近い、奈良公園内の「みとりい池園地」の北側すぐにある東大寺西大門跡。

現在は「東大寺西大門跡」の石碑が設けられている以外には、わずかに礎石を残すのみとなっており、その面影はほとんどありませんが、天正11年(1583年)に暴風で倒壊するまでは、現存する「東大寺南大門」を上回る規模を持つ巨大な門があったとされています。

西大門跡から西に伸びる道は旧二条大路で、かつては平城宮の朱雀門から直線で結ばれており、西大門が東大寺の「正門」のような役割を果たしていたとされています。

礎石の上に乗せられたと思われる「西大門跡」の石碑を残すのみで、現在の風景からはかつての巨大な門がある姿は想像できませんが、中世までは確かにこの位置に東大寺の「正門」が建てられていました。

東大寺西大門跡付近には、奈良市章にもその模様が使われている「奈良八重桜」も咲いていました。数年前はもう少し本数があったかなとも思うのですが、かつての壮大な歴史を背負った空間にふさわしい雰囲気を生み出しています。
(撮影:4月21日)