嵯峨大念仏狂言秋季公演⑤千本ゑんま堂狂言による「紅葉狩 (もみじがり)」
2018年 11月 01日
土蜘蛛とともに、スペクタクルで人気の演目である「紅葉狩」。その名のとおり、秋に演じられることが多いかもしれません。
登場人物:平維茂(たいらのこれもち)、太郎冠者、女(鬼神)、神勅
様々な武勇伝で知られる平維茂(たいらのこれもち)は、勅命を受け、太郎冠者を従えて信州戸隠山へ鬼神退治に出かけます。
戸隠山に着いた二人は、辺りの紅葉の美しさに、休息し酒宴を始めます。
維茂は太郎冠者に紅葉を折って取ってくるよう申しつけます。
太郎冠者が枝に手をのばすと、どこからか不思議な女が現われて、枝を折るのを邪魔します。
女から事情を聞いた維茂は、女の紅葉に寄せる思いを聞き、女も加えて酒宴を続けます。
やがて、維茂と太郎冠者が酒に酔いつぶれて寝込んでしまった事を確かめた女は、維茂から太刀を取り上げ、姿を消してしまいます。
女は鬼神の化身だったのです。
そこへ、維茂を心配して神勅が現れます。神勅は眠る維茂に驚き、二人の呪縛を解き、名刀「小烏丸」(こがらすまる)を維茂に授けて去ります。
目覚めた維茂は全てを知り、勇敢に鬼神と戦い、目出度く退治します。