萬福寺の開梛と雲板
2017年 07月 14日
萬福寺の斎堂(食堂)前の回廊に吊されている開梛(かいぱん)は、時を報ずるための魚板。
木魚の原形となったもので、現在も使用されています。
ちなみに、こちらは、大雄宝殿で実際に見かけた木魚です。
開版が、玉をくわえている所以は、玉を食べようとしているのではなく、吐き出そうと努力している姿だとか。
この玉は、三毒(貧=むさぼり・瞋=むかつき・痴=ぐち)の固まりであり、吾々人間の心の奥を表現したものだとか。
この貧・瞋・痴の玉が、吐き出し易いように開版の腹を打ってやり、その時に戒めとするとのこと。
ところで、こういうものを見ると、私のような俗人はついつい、叩くとどんな音がでるのか試したくなるのでしょうね。叩かないようにとの注意書き。
ちなみに、山門裏手にミニ開版があって、こちらの方は思う存分叩いて結構だとのことです。
そして、こちらは、 斎堂(食堂)前に吊るされた銅版「雲板」(うんぱん)。その名の由来は、雲の形をしているから。
これも、食事の際に「ごはんですよ」と合図に打ち鳴らされるそうです。