鳥居本・平野屋の志んこ
2016年 11月 28日



ところがどっこい、結構なお値段で、おいそれと、口にすることはできません。我々庶民にとって、江戸時代にタイムスリップしたような風情のお部屋で、鮎料理をいただくなんて、清水の舞台から飛び降りるほど勇気のいるレベルです(笑)。
ですので、いつも、平野屋さんで、代わりに愛宕名物の「志んこ(しんこ)」をいただいています。

「志んこ」は米粉で作った団子の一種で、参詣者が今より大勢あった昔は山頂に至る参道のあちこちに茶屋が建ち、どこでもこの名物を売っていたとのこと。

今では茶屋も「志んこ」もここだけになりました。
団子を綴ら折れの参道を模して真ん中をひねっているのが特徴だそうで。

この「志んこ」も安くは無いけれど、江戸時代から続く愛宕山参詣の名物団子をいただきながら、これまた江戸時代から築400年の茅葺き屋根の茶店で、囲炉裏を囲んで、昔の人々の営みに思いを寄せてみるのも、なかなか良い物ですよ。京都ならではの贅沢です。
