~近松版「恋におちたシェークスピア」?~ NHK木曜時代劇「ちかえもん」
2016年 01月 22日

エキレビでも紹介されていますが、NHKの木曜時代劇「ちかえもん」がなかなか面白い。
本日スタート、松尾スズキ主演の型破り時代劇「ちかえもん」近松門左衛門の謎を検証
NHK時代劇「ちかえもん」今夜第2回。近松門左衛門「大阪で生まれた女」を熱唱
ドラマのタイトルからして、どうしてもドラエモンを連想してしまうのですが、自己顕示欲が強く優柔不断な中年スランプ作家近松門左衛門がのび太、謎の渡世人で不孝糖売り万吉が何やら頼もしい近松門左衛門を何かと助けるドラエモンに見えないこともないですね。ひょっとして、ドラエモン同様、未来から来たロボットもしくはアンドロイドだったりして。そうすると、しずかちゃんは、優香・・・ではなく、優香演じる年増遊女のお袖に当てはまるのかな。
ところで、その昔、「恋に落ちたシェークスピア」という、『ロミオとジュリエット』の初演を背景に若かりし日のシェイクスピアと彼を慕う上流階級の娘との恋愛を描いた映画がありましたが、さしづめ、近松門左衛門版の「恋に落ちたシェークスピア」と言えるのではないでしょうか。

次の通り共通点らしきものがあります。
◆世に認められる前の若かりし日のシェークスピア⇒スランプに陥った中年から初老の浄瑠璃作家近松門左衛門
近松は東洋のシェークスピアと称されています。
◆「ロミオとジュリエット」⇒「お初と徳兵衛」=「曽根崎心中」
ご存じのとおり、悲しい結末が似ています。
◆ロンドンのグローブ座⇒大坂・道頓堀の竹本座
グローブ座も竹本座も屋根が舞台側にのみにあって客席にはないという共通点あり。
◆シェークスピア自作のソネット等を活用⇒1960年代~70年代のフォークの替え歌を近松が歌う
なお、近松門左衛門にBOROの「大阪で生まれた女」やフォークルの「悲しくてやりきれない」の替え歌を歌わしたりするところなど、遊び心満載。
個人的には、今後、ファークルの「帰ってきたよっぱらい」なんか「ちかえもん」に歌わせて欲しいですが(笑)、それは無理としても、今後、ガロの「学生街の喫茶店」やジローズの「戦争を知らない子どもたち」あたりが、替え歌にしやすそうなので、登場するかもとかってに妄想(笑)。
お初と徳兵衛の悲劇的な恋の行方はわかっていますが、それとシンクロして、近松と優香演じる年増遊女お袖との恋の行方も気になるところです。
名前の割には、謎の多い近松門左衛門。今後の展開が楽しみです。
始まったばかりですが、個人的には、小林聡美さんとの離婚後の三谷幸喜ワールドに未だ馴染めないところ、「真田丸」よりも楽しませてくれるかもしれません。