ブリッジ・オブ・スパイ
2016年 01月 18日
なお、監督であるスティーヴン・スピルバーグと、主演のトム・ハンクスは落選しているということですね。
人によっては、ハリウッドの大作⇒トム・ハンクスというイメージがあって、食傷気味かもしれません。ひょっとしたら、トム・ハンクスの主演賞落選はそのあたりが災いしているのかもね。
でも、この映画、間違い無く面白い。本が実にしっかりしていて骨太です。「バートン・フィンク」、「ファーゴ」の鬼才(奇才)のコーエン兄弟の脚本です。彼ら時にはハチャメチャな時があるのですが、安心してください。いたってまともです。
特筆すべきは、ソ連のスパイ、ルドルフ・アベル役のマーク・ライランス。彼の虚飾を排した演技がこの映画の格調をワンランクもツーランクも上げています。
そして、ベルリンの壁が構築された頃の東ベルリンの空気感が半端なく、リアリスティック。ひょっとしたら、ポランスキー監督作品「戦場のピアニスト」で描写された当時のワルシャワの情景以上かもしれません。