今年は申年ということで・・・ 八坂庚申堂
2016年 01月 14日
2016年は申年。京都には猿と所縁のある寺社はいくつかありますが、最もフォトジェニックなのは、京都の東山、八坂の塔の西に位置する「八坂庚申堂」ではないでしょうか。
とにかくカラフルです。正式名称は大黒山延命院金剛寺という寺なのですが、京都では「八坂の庚申さん」という愛称で親しまれている小さなお寺です。ここは日本における庚申信仰発祥の地と言われ、日本三庚申の1つに数えられている寺でもあります。
庚申信仰というと耳慣れない方も多いと思いますが、中国の道教という宗教に由来するもので、日本では平安時代頃には既に信仰が始まっていたそうです。道教の中には「三尸説(さんしせつ)」という教えがあり、人間の身体の中に住む三尸(さんし)という虫が「庚申(かのえさる)の日」の夜(干支の組み合わせの1つで、昔の暦で60日ごとに巡ってくる日)になると身体から抜け出て、帝釈天に対してその人間の悪行を告げ口し、寿命を縮めてしまうと言われていました。
この言い伝えを恐れた昔の人々は、庚申信仰の本尊となっている「青面金剛(しょうめんこんごう)」を拝み、災いや病気から自らの身を守ろうとしたと言います。
八坂庚申堂の本堂に座っているのが「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿。庚申信仰において、猿(申)は神の使いと考えられ、自分たち人間の悪行を見たり、聞いたり、言わないで欲しいという願いを表現したものだと言われます。
そして三猿の後ろにたくさん垂れ下がっているのは「くくり猿」と呼ばれるもの。境内の至る所に奉納されているこの「くくり猿」は、心をコントロールするアイテムだそうで、まるで猿の手足を縛ってくくりつけているような様は、人間の中にある様々な欲望を庚申さんによってくくりつけたものだと言われています。
同じようなものとして、奈良のならまち庚申堂の「身代わり猿」や、飛騨高山の「さるぼぼ」などがありますね。