月照寺の6代藩主・宗衍の廟所にある寿蔵碑の土台となっている大亀は、夜な夜な松江の街を徘徊したといわれています。
下の蓮池にある水を飲み、「母岩恋し、久多見恋し…」と、町中を暴れ回ったそうな。
この伝説は小泉八雲の随筆『知られざる日本の面影』で紹介されています。
この「母岩、久多見」とはこの大亀の材料となった石材の元岩とその産地で、不昧公は30キロ西方の出雲市久多見町の山中より堅牢で緑色の美しい久多見石を材料として選びますが、この岩はかつてクタン大神が逗留したとされる神石で、切り出しや運搬には難儀を極めたようです。
現在ではこの大亀の頭を撫でると長生きできると言われているそうです。