ルーヴル美術館展(9)ヨハネス・フェルメール「天文学者」

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巨大なコレクションを誇るルーヴル美術館をもってしても、フェルメール作品は、この「天文学者」とあの「レースを編む女」の2作品のみ。

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まあ、現存する作品点数は、研究者によって異同はあるものの33~36点と少ないことから、2点だけしかないというのも、まあ、仕方ないといえば仕方ないのですが。

さて、人気の上では、「レースを編む女」には到底かなわない「天文学者」ですが、ドイツ・フランクフルトのシュテーデル美術館所蔵の「地理学者」とともに、男性をモデルとした2品しかない作品のうちの一つ。

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まず、何よりも貴重なのは、「地理学者」、「取り持ち女」とともに、署名と制作年度が記されている3点の絵画のうちの1点であることでしょう。

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実は、この3点以外は、制作年度もはっきりしていないし、署名も無い訳。ですから、フェルメールを研究する上で、ほんとうに貴重な作品なのであります。

確か、あの「レースを編む女」は、購入当時、レンブラント作品と信じられていたとのこと。

なお、この「天文学者」と「地理学者」のモデルとなっているのは同一人物で、フェルメールと同時代のオランダ人科学者アントニ・ファン・レーウェンフックだといわれています。
by tetsuwanco | 2015-07-16 19:23 | アート

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by てつわんこ
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