~静の美術館~ 祇園祭「屏風祭」
2013年 07月 21日
「山鉾巡行」が動く美術館とも言われるのに対して、静の美術館とも言われている「屏風祭」。
各山鉾町では「屏風祭」をしつらえるお家も少なくなりましたが、続けられているお家は表の格子を外して秘蔵している屏風や美術品、調度品などを飾り、祭り見物に来た人々にも、通りから鑑賞してもらえるようにしています。
山鉾町の洗練された伝統を守り、文化を大事にしたいとの思いで行われ、山鉾見物に合わせ見逃せない宵山期間中の催しのひとつなっています。



なお、八幡山が所有している屏風ですが、美術品として海北友雪(1598~1677)筆の祗園会還幸祭図屏風(京都指定文化財)がガラス越しに展示されていました。これは、約350年前の山鉾巡行の姿を描いているのですが、美術的にも資料的にも一級品ですね。

そのほか、八幡山所蔵のものとして、士吟嘨弾琴図屏風 岡本豊彦筆や

摺物貼交屏風も興味深いものでありました。

飾られるものに屏風が多いため「屏風祭」と呼ばれていますが、もちろん屏風だけではなく、装束衣装や生け花、そして、モダンアートの作品まで。



祇園祭で「屏風祭」を見逃す手はないですよ。