東福寺光明院の「波心庭」
2013年 07月 10日

東福寺の塔頭の一つである光明院は「虹の苔寺」とも言われ、昭和を代表する庭師である重森三玲作の白砂と苔の間に石を並べた美しい庭をもつお寺。
つい数年前まで、このお寺は知る人ぞ知るという感じで、東福寺の偃月橋が観光客でごった返す紅葉のシーズンでも、訪れる人もまばらという感じ。いやいや今から30年ほど前、初めてこのお寺を訪問させていた際は、素晴らしいお庭を前に貸切状態で、申し訳ない気分になるほど。
庭の名は「波心庭」。


見る者を魅了するゆったりとした枯山水です。



石を立てることを好まれる重森三玲氏。この庭もご多分に漏れません。個人的には、その立てる石の不安定性から何かしら、居心地の悪さを感じることもあるのですが、この庭にはそれがありません。


とにかく、癒されるのです。
いつ訪問しても美しいのですが、やっぱり、苔が雨を吸って生き生きする梅雨時分が、緑が映えて素晴らしいと思います。
一カ所だけ、桔梗が植えられています。おそらく、これ以上はこのお庭には必要ないのでしょう。


このお寺は、観光客に門戸を閉ざしている訳でなく、志納料金を竹筒に入れるようになっています。庭の手入れも大変だと思うのに、その上、丁寧に生け花なども生けておられて、とにかく、訪問して気持ちのいいお寺。


ちょっと、変化が見受けられたのは、マナーの欠けた来訪者に対する苦言を呈する書面が見受けられたことかな。一度、全国ネットのニュースステーションの紅葉中継だったかで紹介されてからでしょうか、不届き者が増えたのは。
お寺の人でもないのに、勝手に障子を開けて、庭の写真を撮っているカメラマンの姿を見て、唖然となったこともありました。
もてなしの心をもって美しいお庭を維持管理されているお寺への感謝の心と、礼儀はきっちりとわきまえるべきなんでしょうね。

