矢田寺の紫陽花
2013年 06月 22日
関西にもアジサイ寺と称されるところはいくつかありますが、その中では圧倒的な規模を誇るのはやっぱり矢田寺。
私が訪問した16日は、梅雨というのが嘘のような真夏を思わせるお天気。でも、紫陽花たちは鮮やかに咲き誇っていて満開を迎えていました。
あじさい寺とも言われる矢田寺は、城下町の郡山の西、矢田丘陵にあり、日本最古の延命地蔵菩薩を安置している古刹。実は矢田寺というのは俗称で、正式名称は、金剛山寺。でも、実際には、矢田寺という名前がすっかり定着しているようですね。
結構な人気で観光バス利用の観光客を含め多くの観光客が来訪。もちろん、お供のペットたちも。
寺伝によれば天武天皇の勅願により天武天皇8年(679年)に智通が開基。七堂伽藍四十八坊を造営、十一面観音菩薩と吉祥天を安置。元々は十一面観音と吉祥天を本尊としていましたが、平安初期に、矢田寺中興開山といわれる満米(まんまい)上人により地蔵菩薩が安置されそちらが本尊となったとのこと。
その後の戦乱などにより多くを焼失し、現在は矢田寺北僧坊・矢田寺大門坊・矢田寺念仏院・矢田寺南僧坊の4つの僧坊を残すのみ。その4つの僧坊を総称して矢田寺と呼ばれているとのことです。
お地蔵様がご本尊だけあって、境内には多くのお地蔵様を見ることができます。
特に知られているのは、「味噌なめ地蔵」でしょう。江戸時代より口元に自家製の味噌を塗ると味噌の味がおいしくなるという伝説によりこの名がついたとか。
あじさいは、本尊である地蔵菩薩に因み、昭和40年頃から植え始められ、あじさい園は、まるで「あじさいの森」のようで、10,000株、60種類あじさいが植えられています。あじさい園の参道は細く人がすれ違うのがやっとですが、両側から様々な色彩の花が咲いているので迫ってくる感覚になり、控え目なあじさいの花も迫力があって圧巻です。
(撮影:6月16日)