京都御苑 九条池 ~燃えるように咲くサルスベリ~
2012年 08月 27日

百日紅と書くほど、長い間花をつけるサルスベリですが、九条池を取り巻くこの風景は、夏の京都を代表するものと言えるでしょう。
九条池はかつての九条家の跡地にあり、公家屋敷の庭園だった池。その形から勾玉池とも呼ばれています。
燃える様な紅い花が咲き誇ります。
その九条家の唯一の遺構が拾翠亭です。九条池の畔にあって、優美な姿を見せてくれています。

拾翠亭は九条家の別邸として建てられたもので、茶会や歌会の場として使われていました。一見して簡素な造りに見えますが、さりげなく凝った演出が随所に施されており、公家好みの優美さを備えていると言えます。

1階の中心となるのが10畳の茶室。正面は広縁を隔てて九条池に面しています。
もちろん、ここからも九条池を背景に燃えるような百日紅の花を楽しむことができます。


そして、これは2階からの風景。



今度は庭に出てみましょう。拾翠亭は百日紅に囲まれていると言っても良く、またこの花がよく似合っています。



池の中央に掛かる反橋が高倉橋です。明治15年に出来たそうですが、もっと古くからあるように良く似合っていますね。なお、この橋脚はかつての三条大橋や五条大橋に使われていたものを転用したものだとか。


(撮影:8月25日)