忘年会でてっちり @割烹 紫匂
2011年 12月 29日
今回、阪急三宮駅から徒歩5分の割烹「紫匂」さんで「てっちり」をいただきました。
先ず、皮のにこごり、たたき、湯引きの3品。食感の違いを堪能できます。

どの一品も、一手間多くかけていて、実に丁寧な作りです。特に、ふぐのたたきっていいですね。中身が生のままの状態になるように、表面だけを強火でサッと焼き上げることにより、新鮮なふぐのうまみをぎゅっと閉じ込めています。
皮のにこごり

たたき

ゆびき

てっさ

てっさが出てくると、ぐ~んと盛り上がってきます(笑)。
見事なうすづくりです。皿の文様が浮き出ています。このあたり技を感じさせてくれます。

コースで6,000円そこそこですので、もちろん、養殖もののトラフグなんですが、この身の薄さにして、この歯ごたえ。充分満足です。最近、ふぐのぶつ切りを出すお店もありますが、あれって、歯ごたえの無さをカモフラージュしているんじゃないかと。
焼き白子です。

少し炙った焼き白子は実に美味いですよね。焼き上がった外側の膜と中の濃厚な中身が魅力です。これを見るとあの映画「おくりびと」の1シーンを思い出します。山崎努さん演じる納棺屋さんの社長が、「これだって遺体だ」といい、「生き物が生き物を食って生きている」、「申し訳ないけど美味い」と、ふぐの白子を美味しそうに食べるのであります。映画館でこのシーン、ほんとうに「白子」を食べたく思ったのは私だけではないでしょう。
そして、てっちりです。

割安のふぐのチェーン店でよくあるのですが、ふぐのボリュームがあるに見えて、アラばかりというケース。もちろん、味を出すにはアラなんですけど、アラばかりだとテンション下がります。紫匂さんでは、そんなこと全く無しです。そして、お味の方も文句無し。

そして、お待ちかね「ふぐ雑炊」です。

ふぐの身やアラからうま味たっぷりのだしが出ていて実に美味。てっちりの〆をぜいたくに味わえ、日頃の憂さを晴らして幸福になれます。まさに、忘年会に相応しい一品です。
◆紫匂 (しこう)
神戸市中央区北長狭通2-1-1 パープル山勝ビル3F
TEL 078-322-3645
営業時間 11:30~14:00 17:00~21:30
定休日:日