日本最古の木造園舎「大阪市立愛珠幼稚園」の内部公開
2011年 10月 30日

現存する幼稚園としては大阪府内では最も古い歴史をもち、また日本でも3番目に古い歴史をもつ幼稚園。民間の手によって建てられた幼稚園としては日本最古。

そして、1901年竣工した現在の木造平屋建建築の園舎は、100年以上使用されている現役の園舎で、現存する幼稚園園舎としては日本最古で、重要文化財に指定されています。神戸の異人館に見られるような似西洋建築ではなく、奈良の聖公会・奈良基督教会のように「和風」建築そのものに見えます。

なお、この貴重な建物も大阪の町にも空襲が相次ぐなど太平洋戦争の際には、取り壊し計画が進められていたのですが、空襲のため作業が遅れそのまま、8月15日の終戦を向かえたことにより、取り壊しは中止されになったそうです。危ないところでした。

現役ということですので、もちろん内部は非公開ですが、年に何日かは一般公開。今まで、内部は、見たことなかったのですが、この10月22日、内部が一般公開ということで足を運んで参りました。

ただ、この愛珠幼稚園は、今も子供達が通う現役の幼稚園ということもあり、子供達の安全を守るため、園内の写真撮影は禁止となっていました。もちろん、それは当然でしょう。過去に、池田の事件もありましたしね。
ですから、今回、写真を撮影できたのは、玄関まで。

でも、幼稚園の建物と思われない堂々とした建物ながら、園庭には土を盛り、廊下と同じ高さにし、出入りの際には園児が怪我をしないような、いわゆるバリアフリーが図られているなど、細やかな配慮がなされているところなど、感心しきりでありました。
学校建築ではみられない御殿風といわれる建築は極めて質の高いものであり、その堂々たる姿は、創設者である船場の人々の子弟教育にかける心意気が伝わってきます。

銅座の跡の碑。
現在の愛珠幼稚園は銅座の跡に建ちます。ちなみに、銅座は、江戸時代に銅の取引や、銅の鋳造をした場所。
屋根瓦に園名の愛珠の頭文字「愛」の文字。まるで、この建物が愛情に包まれているような。

敷地のまわりには瓦葺の高塀を巡らせています。

門の傍にはザクロの古木。多くの実を実らせていました。でも、この木は、平成21年10月8日の台風による強風のために倒れてしまったそうです。ザクロの木の生命力は凄いですね。

玄関前の庭には女性像の彫刻が設置されています。

女性の手もとには花びらが置かれていました。
台座には、短い詩のようなものが刻まれています。「郁」とありますが、ひょっとして、詩人の「竹中 郁」さんじゃないかな。


