ジャパン・ヴィルトゥオーゾ大阪公演(1月4日 ザ・シンフォニーホール)
2005年 01月 06日
ご報告が遅くなりましたが、毎年、1月4日、恒例となっておりますジャパン・ヴィルトゥオーゾの演奏会に行って参りました。
昨年は、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」の初演200年ということもあり、「英雄」をテーマに演奏会が開催されましたが、今年は、企画・構成の三枝成彰氏によれば、「元気」がテーマ。とにかく、元気が出る小曲を集めたとのことであります。
会場:ザ・シンフォニーホール
演奏曲目:
H.ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」
三枝成彰 太鼓協奏曲「太鼓について」
R.ワーグナー 歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲
J.シュトラウス ワルツ「春の声」
P.マスカーニ 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
M.ラヴェル ボレロ
アンコール曲
大阪メドレー(道頓堀行進曲~近鉄バッファローズ応援歌~すみれの花の咲く頃~阪神タイガースの歌~道頓堀行進曲)
エルガー 威風堂々
出演
指揮: 大友直人
和太鼓:時勝矢一路
語り・能楽大鼓:大倉正之助
篳篥(ひちりき):稲葉明徳
管弦楽:ジャパン・ヴィルトゥオーゾ・シンフォニー・オーケストラ
いかにも、ニューイヤー・コンサートといった曲が並んでおりますが、その中で面白かったのが、三枝氏の太鼓協奏曲でしょうか。聴衆の反応も良かったと思います。まあ、曲に感動したというよりも、時勝矢氏(元鬼太鼓座のリーダー)の力強い太鼓の演奏振りに感動したのだと思うのですが。
ところで、この協奏曲の前半部分はあのラヴェルのボレロとリズムが同じであります。更に、一定のリズムにメロディが流れていくというところ、構造はボレロと同じ。ただ、繊細な篳篥と太鼓の破壊的な響きが、西洋のクラシック音楽のフレームの中で共鳴し、21世紀の「文明の衝突」を音で表現したという趣でありました。
なお、アンコールの大阪メロディの中で、近鉄バッファロース応援歌が流れていましたが、これはもちろん、近鉄球団へのレクイエムとして演奏されたもの、今年で最後だということです。
なお、昨年は、阪神タイガースセ・リーグ制覇ということで、六甲颪も大々的に演奏されていたのですが、今年は、優勝を逃がしたこともあり、かなり地味目の演奏でありました。
それでも、東京でのクラシック演奏会では考えられないのでしょうが、六甲颪がスタートするなり、手拍子がどこからともなく湧き上がりまして・・・。
さて、今年のタイガースは・・・?