大野寺の小糸桜と磨崖仏
2011年 04月 15日

ただ、最近になって、宇陀市に位置する樹齢300年と言われる「本郷の瀧桜」こと又兵衛桜がことに有名になったことや、長谷寺がぼたんのみならず、桜の見事さも知られることになった所以でしょうか、大野寺も桜の頃になると、決して広くない境内も桜に負けないほど、多くの人が押し寄せるようになってしまいました。
人を避けるためには、団体客が訪問する前の朝方に訪問するしかないのですが、神戸から大野寺はあまりにも遠くて・・・。まあ、救いは、阪神電車と近鉄電車が乗り入れることにより、神戸方面からのアクセスが改善されたことや、又兵衛桜や仏隆寺の千年桜と違って、最寄の駅から歩いていけるため、比較的、手軽にしかも、朝早く足を運べるということでしょうか。
大野寺の境内には、30本ほどのの樹齢100年クラスの枝垂桜が華やかに咲き誇るのですが、中でも、樹齢300年の2本の小糸桜がほんとうに見事。


寺門をくぐってすぐのところにある見事なしだれ桜。樹齢300年とも言われる巨木。


この日はほぼ満開で、小さなお寺にも関わらず、多くの観光客が引っ切り無しに来訪。
なお、本堂よりのところにも、もう1本の小糸桜があり、これも見事。


奥に見えるものと、2本立ち並ぶ姿はなかなか壮観。

小糸桜の名のとおり、大きいだけではなく、ガラス細工のように繊細で優しい色をしています。

青空と桜の花のコントラストも見事。

ところで、お寺の前を流れる宇陀川の対岸の断崖には、弥勒仏がそびえたっておられますが、我が国最大の磨崖仏なのだそうな。ちなみに、高さは13.8mほど。



残念ながら線画ですので、あまりクッキリと姿が見えるというワケではないものの、その大きさは十分に伝わってきます。
(撮影:4月10日)