品格漂う門跡寺院 法華寺 @奈良
2010年 05月 25日
法華寺は、大和三門跡に数えられる品格ある尼寺。もと藤原不比等の住居であったものを光明皇后が総国分尼寺として 建立したお寺。
尼寺らしい品格と美しさをもっています。


菊の御紋がまばゆいですね。



◆法華寺名勝庭園
この「法華寺」の、上の御方(かみのおかた)と呼ばれる奥書院の南の池を中心とした庭園は、御所の庭を客殿とともに移築したと伝えられることから、「仙洞うつし」と呼ばれ、江戸初期の名園として名勝に指定。女性的な穏やかさを漂わせています。妖艶な美しさが漂う杜若も手入れの行き届いた
庭園に映えています。



なお、法華寺は、小池御流家元ということもあるのでしょう。境内には花が絶えません。美しい花が不動堂の周りに咲いていました。




◆華楽園
でも、最も、花々で彩られているのは、華楽園。文字通り、華を楽しむことができるお庭ですね。四季折々の花々で一杯。





◆法華寺のから風呂(重要有形民俗文化財)
光明皇后がつくった浴室が残っていました。薬草を煎じ屋外の釜で湯を沸かし、室内に熱い水蒸気を入れるしくみで、今の蒸し風呂にあたるとのこと。これで多くの難病者を救ったと言われているそうな。もちろん、当時には「福祉」という言葉はありませんが、今の言葉で言うと福祉施設ですね。


(撮影:5月15日)
◆法華寺十一面観世音菩薩立像(国宝)
光明皇后を写したとされる十一面観世音菩薩立像が公開されていました。この国宝仏は、榧(カヤ)の一木造りに衣文(えもん)を刻んだもので平安時代を代表する仏像。


