昔、昔、その昔、竹取物語が誕生したころ この桜が芽を吹いたそうな ~臥龍桜~
2010年 05月 09日
先ず、最初に足を運んだのが、飛騨の名桜、臥龍桜(がりゅうざくら)。通常ですと、4月中旬あたりから咲き始め、4月末には散ってしまうそうなのですが、今年は、3月、4月の冷え込みのため、開花期が遅れ、5月に入っても、何とか満開状態を保ってくれていました。花びらが散ってしまわないうちにということで、真っ先に足を運んだのでした。

さて、「臥龍桜」とは・・・
岐阜県高山市一ノ宮町、最寄の駅ですと、JR飛騨一ノ宮駅(名古屋方面からみると、JR高山駅の1つ手前の駅)にある桜。龍が地に臥しているように見えることから、その名がつけられたとのこと。国の天然記念物。樹齢1,100年を越える大変な老樹。桜の品種はエドヒガン。

さて、高さは約20m。枝張りは約30m、そして幹まわりはなんと約7.3m!
日本全国に何本、桜の木があるのかは存じませんが、我が国で天然記念物に指定されている桜は40本に満たないとのこと。そのうちの貴重な1本です。

通常、桜も樹齢1,000年を越えると勢いもなくなり、付けてくれる花の数も少なくなってくるものだと思うのですが、まだまだ老いてなお盛んと言う状況でしょうか。美しく咲き誇っていました。
なお、参考までに、1,100年前というと、日本最古の伝奇物語である竹取物語が生まれたころだそうな。というと、この桜は、あの昔、昔、その昔の、かぐや姫とほぼ同年齢!もちろん、かぐや姫が今でも生きていたらの話(笑)。これは驚きです。もちろん、鎌倉幕府も誕生しておりません。
最寄駅であるJR飛騨一ノ宮駅のすぐ近くの臥龍公園にこの桜があって、駅のホームからも眺めることができるのですが、できるだけ近くによって、この千年桜を愛でてあげるのが、1,000年以上も咲き続けている桜に対する礼儀というものでしょう。

なお、JR飛騨一ノ宮駅もなかなか風情ある無人駅。この駅には臥龍桜以外にもたいそう美しい桜が植えられていて、まさに「桜の駅」の様相を示していたこと、申し添えさせていただきます。
映画やCMのロケ地としても最高かも。






(撮影:5月1日)