神戸のグラン・メゾン「グラシアニ」でフレンチ・ランチ
2009年 05月 24日

何しろ、シェフの森永正宏さんは、パリのギー・サヴォワ、ロワンヌの「トロワグロ」、スイスの「ジラルデ」といった超名店で研鑽を積まれた方ですので、訪問前から期待が膨らんでおりました。
確かに、味、ホスピタリティ、インテリアなど、バランスが取れた素晴らしいレストランと言えるのではないでしょうか。もし、神戸を旅行されるならば、神戸の思いでの1ページにこの異人館レストランでお食事をされるのはどうでしょう。


ウェイティング・バーが充実しているのも有難いですね。
既に、ジャン・ムーランが無くなって何年たつのでしょう。ジャン・ムーランなき後、小ぶりのフレンチの名店は神戸にも結構あるのですが、グラン・メゾンと言えるのは、このグラシアニぐらいではないでしょうか。
今回は一番安い「ムニュ・ジュネス」を選択。

いただいたお料理も、出来、不出来の格差もなく、充分堪能することができました。
また、バターとパンも非常に美味。天然酵母のパンだと思いますが、焼きたての美味いパンを食したのは実に久しぶりです。そして、バターもまろやかさがあって、思わずうなってしまいました。私は、あえてバターをつけずにパンをいただくことが多いのですが、パンのみならず、バターもお代わりしてしまいました。美味いパンとバターは、フランス料理の基本ですね。

●本日のお口取り

フォアグラのパテにアスパージュ・ソバージュ(野生のアスパラガス)
最初から、ホアグラに野生のアスパラガスのダブルパンチには参りました。というのも、どちらも好物なもので(笑)。
フォアグラのパテとアスパージュ・ソバージュとの相性もぴったりです。
フォアグラ好きとしては、もう少し分量が・・・というのも、お昼の3900円のコースだと、そりゃあ無理というもの(笑)。
●旬の素材を活かした前菜

サラダと鱸(すずき)のフリット
鱸の旬は6月~8月ということですから、はしりといっていいでしょう。もちろん、夏の白身魚の代表ですね。バジル風味のドレッシングの酸味もあいますね。
●スープ

野菜のポタージュ。
●本日の特選肉料理

魚は桜鯛で、ついこの間食べたこともあり、お肉がこれまた好物の鴨でしたので、迷うことなく鴨をチョイス。
おいしく頂きました。うん、思わず笑いが込み上げてくる(笑)美味しさです。
「○○産の輸入鴨です」と説明を受けたので、合鴨ではなく勿論本物の鴨。○○産とはフランスのどこかだと思うのですが、忘れちゃいました(笑)。ちなみに、日本産で本当の鴨を食べることができるのは御料地で採れる鴨、つまり宮中晩餐会などでいただけるもの。もちろん、私は頂いたことありません(笑)。
●アヴァンデセール

チョコレートなどもいいのですが、バニラがアイスクリームの王道(笑)。
●グラシアニ特性皿盛りデセール

もう一つ上のクラスのコースだとワゴンデセールなのですが、それでもこんだけ出してくれるのは嬉しいものです。
●プティフール

もちろん1人分ではありませんが(笑)。
●ドリンク

珈琲をいただきました。
まだ、ジャン・ムーランの三木剛さんの域に達しているとは言えないでしょうが、これからが楽しみ(三木シェフの料理には、常に心地よい「驚き」といったものを感じ取ることができたものです)。ちなみに、グラシアニのパンとバターは、ジャン・ムーラン同様、心地良い「驚き」を感じ取ることができました。
なお、ワインリストは大変充実しています。入り口横の昔車庫であったところをカーヴとして利用しているとのこと。
ただし、森永シェフが修行を積まれたギー・サヴォワの充実した分厚いワインリストには、当時日本円で3,000円程度(そのころは現在よりも円高でしたけど)の価格帯のワイン(それでも、これが3,000円ワインなのかとびっくりするほど味わい深いシロモノ)がトップにさりげなく載せられていて、一安心することができるなど、優しい「配慮」がなされていたのに比べ、何気に、「配慮が足りない」ような感をいだいたのは私だけなのかな。
食器は、彼が修行したギー・サヴォアでも使っていたリモージュが使われています。
ミシュラン風に評価すると1.5星かな。もう少しで2星
グランメゾン グラシアニ 神戸北野
兵庫県 神戸市中央区 北野町4-8-1
TEL078-262-6650
定休日月曜日(休日の場合は火曜日)
営業時間通常 11:30 ~ 21:00
食事L.O.21:00/TeaTime11:30~17:00/BarTime17:30~
ランチ 11:30 ~ 14:00
L.O.14:00/TeaTime17:00まで