パウル・クレーを見なくっちゃ 絵画の中の音楽性 @兵庫県立美術館
2009年 05月 23日
その後、感染拡大防止のため22日まで臨時閉館。23日から再度オープン。
新型インフルエンザに水をさされてしまった感が強いこの美術展。会期は、5月31日までということで残りの期間もあとわずかですが、特別に夜間開館も次のとおり実施するとのこと。
5月23日(土) 10:00~20:00
5月24日(日) 10:00~20:00 ※臨時に夜間開館実施
5月25日(月) 10:00~18:00 ※臨時開館実施 (「ピカソとクレーの生きた時代」展のみ)
5月26日(火)~28日(木) 10:00~18:00
5月29日(金)、30日(土) 10:00~20:00 ※夜間開館実施
5月31日(日) 10:00~20:00 ※臨時に夜間開館実施(「ピカソとクレーの生きた時代」展最終日)
夜の美術館というのも、なかなかいいかもしれません。
美術展自体も、ピカソ、ブラックなど重量感のある作品もありましたし、名前のわりには接することの少ないクレーの作品など比較的まとまってみることができる由、見逃す手はありませんよ。

クレーの作品がこれほど茶目っ気に満ちているとは気がつきませんでした。

なお、父は音楽教師、母も音楽学校で声楽を学ぶという音楽一家という家庭環境のもと、クレー自身も早くからヴァイオリンに親しみ、彼自身、でベルンの管弦楽団に非常勤ですが籍を置くなど、その腕はプロ級。結婚した妻もピアニストであったとのこと。クレーの音楽に対する深い理解はバッハやモーツァルトらの古典音楽からヒンデミットなどの現代音楽にまで幅広く及び、カンディンスキー同様、作品の画題には音楽用語が用いられているものも少なくありません。確かに、音の粒とか響きとか、重なりなどを絵に変換したような作品もあって、なかなか興味深いものがあります。

無秩序に見えて規則正しい法則性も同時に感じさせて、極めて音楽的。


「芸術は見えないものを見えるようにする」と主張していたクレー。彼の作品のほとんど小さなフレームに収められているのですが、まさしく、まさしく、「音楽の小品」を絵画化したように感じ取ることも可能。

見逃されませんように。
