鯨の骨で出来ている橋
2009年 02月 26日
詳しく調べたわけではないのですが、おそらくクジラの骨でできた橋は、日本ではここだけ。


1756年(宝暦6年)、瑞光寺の住職・潭住知忍(たんじゅうちにん)禅師が、当時、クジラ漁を営む南紀太地浦(現在の和歌山県太地町付近)村民から、豊漁祈願の依頼を受けました。殺生を嫌った知忍禅師は容易には承知しなかったものの、しばらくの不漁続きで食料にもこと欠く村民たちの苦しんでいる姿を見て、願いを聞き入れ祈願したところ、豊漁となります。
大いに喜んだ村民たちは,感謝のしるしとして瑞光寺にクジラの骨を納めたのでした。まあ、お寺としては大の迷惑だったと思いますけど(笑)。その骨で作られたのが「雪鯨橋」。この橋には、クジラの冥福を祈り,すべての生き物の命を大切にしようという知忍 禅師の想いが込められているとか。
現在のものは、2006(昭和49)年に架け直された6代目の橋だそうです。


現在は、左右の欄干のみ、クジラの骨を使用しているのですが、古くは、橋板にもクジラの骨が利用されていたとか。
橋以外にも、境内にはクジラの骨があちらこちらに・・・


所在地:大阪市東淀川区瑞光2丁目2番2号 天然山瑞光寺境内
最寄り駅:阪急京都線上新庄駅

