おくりびと
2008年 10月 29日
◆それにしても、チェロの音色が心に染みますね。この「おくりびと」にしろ、TVドラマの「風のガーデン」にしても、チェロが使われているのは単なる偶然では無いような気がします。
◆そして、選曲もいいですね。「死」というどうしても、暗くなりがちなテーマなんですが、「ブラームスの子守唄」にしても、「アヴェ・マリア」にしても、生まれてきたもの、生まれ来るものに対する愛情に満ちた曲が、全編に滲み出ているユーモアとともに、この映画をより暖かなものにしています。
◆「納棺師」という文化の差異によりなかなか分かり辛い素材にも関わらず、モントリオール映画祭でグランプリを受賞したように海外でも評価が高いのは、「死にいく者」に対する愛情という普遍的テーマを取り扱っている由縁かな。
◆キャストの皆さん、上手い人ばかりなんですが、笹野高史さんには驚かされました。この人、今一番上手いかもしれません。