フィンセント・フォン・ゴッホ(3):アルルの部屋

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私は、ゴッホ終焉の地オーベル・シュル・オワーズのまさに彼が息を引き取った部屋を何度か見たのですが、いや実に狭いのであります。この絵で描かれたアルルにおける彼の部屋もおそらく同じぐらい狭いのでありましょう。

ところで、この絵は、元々松方コレクションの一つ。歴史が違う方向に進んでいれば、この絵は日本にあるはずのものなのであります。フランス政府は、日本に、松方コレクションの一部を日本側に返却したのですが、重要なものはパリに残したとのこと。
オルセーの学芸員さんは、「この絵は、オルセーでもゴッホ作品の中でも最上位にランクされている。芸術的な重要性だけではなく、壁の掛けられた写真、絵など、ゴッホ研究の上からも重要。松方コレクションの日本返却の際に、どうしてもこの絵は返却リストに加えたくなかったのでしょう。」と仰っておられました。

この絵で注目したいのは、壁の掛けられた2枚の顔写真。おそらく「テオ」とその妻「ヨハンナ」のものじゃないでしょうか。

ゴッホはテオやヨハンナと多くの手紙を取り交わしていましたが、彼らを思う気持ちが、この絵にもあらわれていますね。
by tetsuwanco | 2005-06-05 08:49 | アート

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by てつわんこ
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