会下山遺跡 @芦屋
2016年 02月 07日
通常、阪急芦屋川駅からハイキングというと、高座の滝経由で風吹岩というのが定番中の定番で、今まで気にはしていたものの、会下山遺跡を経由するというコースを取ったことが無かった由、この度初めて、会下山遺跡を経由するコースを取ることとしました。
先ず、会下山遺跡についてですが、「えげのやまいせき」と言います。ちゃんと読めない人が大半でしょうが、社会史的に重要かつ著名な遺跡だそうで(ウィキにはそのように書かれています)、平成23年に国の史蹟に指定されています。
この遺跡がユニークなのは、弥生時代中期から後期の高地性集落遺跡だということかな。弥生時代というと稲作が始まったことでも知られていますから、普通、稲作に適した低地に集落を造るというのがごく自然ですよね。それが、わざわざ、標高200mの山の尾根上に住んだということ。住居跡からは,磨製石鏃や鉄鏃・鉄斧などが出土したとのこと。
昭和31年(1956年)に、芦屋市立山手中学校の生徒が、弥生式土器のかけらを多数発見したことがこの遺跡の発見につながったとのこと。その後、市の教育委員会がその後数回にわたり、会下山山頂から中腹にかけて学術的な発掘調査を行ったところ、集落跡がほぼ完全な状態で発見されることになります。
一番上の標高200メートルくらいのところに祭祀場だったと考えられる場所があるのですが、そこは、実に見晴らしのいい場所で、大阪湾と平野を一望できます。こちらに人が住んでいた弥生時代には、どのような光景だったのでしょうね。
残念ながら復元されているのは高床式倉庫のみで、ここに実際、かって人が住んでいたというイメージはわきにくいのが、残念といえば、残念。
なお、ここで発掘されたものは、芦屋市立美術博物館で展示されています。