マグリット展(1)水浴の女

京都市美術館で先日7月11日からスタートしたマグリット展にでかけて参りました。お隣は、ルーヴル美術館展。マグリット展もルーヴルに負けず劣らずの混雑ぶりです。

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ところで、マグリットはいわゆるシュルレアリズムの画家とされますが、エルンストやタンギーなどの抽象的なディープなシュルレアリストと蔵原と比較的親しみやすいので、一般受けするのは当然と言えば当然。

シュルレアリスムにも大まかに言うとは次の2タイプに分類され・・・

Aタイプ:自意識が介在できない状況下で絵画を描くことで、無意識の世界を表現しようとした画家たち。彼らの絵画は具象的な形態がなくさまざまな記号的イメージにあふれ、抽象画に近づいてゆくことになり、ある意味難解。マックス・エルンスト、タンギー、ジョアン・ミロ、アンドレ・マッソン、イヴ・タンギーらに代表されます。

Bタイプ:.不条理な世界や実際にはありえない組み合わせなどを写実的に描いた画家たち。夢や無意識下でしか起こりえない奇妙な世界が描かれたものの、彼らの絵の中に出てくる人物や風景はあくまで具象的。

Bタイプのマグリットは、サルバドール・ダリらとともに、Aタイプに比べると、具体的で、身近なものを描いていることもあり、ある意味わかり易く、ずっと親しみやすいですよね。彼の人気の一端もそのあたりと無縁ではないと思います。

そして、私見ですが、彼は、一般大衆がどのように反応するかを意識して作品を描いていて、いわゆる「ツボ」のようなものをちゃんとわかっていたんじゃないかと思います。彼の作品の不可思議なネーミングも含め、そのあたりの能力は、比較的若い頃からグラフィックデザインに手を染めていたころから培われていたんじゃな
いでしょうか。

1925年製作の「水浴の女」も、シュールなのは、正体不明の球体の存在のみ。こういった、節度をわきまえているのが、わかりやすさの秘密かも。

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彼の作品には、ある意味、良い意味でのあざとさが垣間見られます。
by tetsuwanco | 2015-07-30 18:57 | アート | Comments(0)

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