思い出のマーニー
2014年 08月 29日
米林宏昌監督作品としては、2010年公開の前作『借りぐらしのアリエッティ』より格段に素晴らしいと感じました。
「杏奈」と「マーニー」の2人のこころが互いに共鳴し、それが心象風景として巧みに描写されていくのですが、日本を代表する美術監督である種田陽平氏も参加したほか、『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』の作画監督だった安藤雅司が久々に作画監督となったことも、好い方向に作用したのかもしれません。
上映会場では、「アナと雪の女王に比べ話が地味」という声も聞きましたが、原作は、ジョーン・G・ロビンソンによるイギリス児童文学作品で、むしろ、舞台を日本の北海道に移しつつも、イギリス児童文学の香り・味わいをうまくとどめてくれたことを強く評価したいと思います。
なお、エンディングに流れるプリシラ・ アーンの歌声も秀悦。