~来年は良い年になりそうな~「そば切り からに」で年越しそば @大阪・福島
2013年 12月 31日
いよいよ年も押し迫り、大晦日とあいなりまして、今年の締めくくりの年越しそば。本当は、みそかの晩の年越し前に食べるのですが、お昼ごはんに食べるのが我が家のルール。
そもそも、江戸時代には定着した日本の風習であり、蕎麦は他の麺類よりも切れやすいことから「今年一年の災厄を断ち切る」という意味があるとのことです(Wikiより)。
去年は、梅田・お初天神の「瓢亭」、一昨年は、神戸・御影の「ふくあかり」。
今年は、美味い蕎麦処の激戦区大阪・福島激戦区の「そば切り からに。」ミシュラン一つ星の名店です。
ミシュラン一つ星といっても、敷居は少しも高くありませんし、値段も手ごろ、蕎麦前に至っては100円!からありますから、お手頃ミシュランです。
さて、蕎麦前にお酒をいただきましょう。お通しは酒盗とのことですので、趣向を凝らしてにごり酒をいただきました。
さすが、ミシュラン掲載店だけあって、お酒の種類も豊富で、お店の方(奥さんだと思われ)もお酒の知識が豊富。このあたり、ひょっとして、ミシュランに掲載されるかされないかのポイントの一つかもしれませんね。
にごり酒は、秋田県山本郷の白瀑醸造元山本合名会社の「白瀑 ど純米にごり生」。
このお酒は、日本酒スパーリングですね(笑)。「ガス抜き用の穴が開いておりますが、中身が噴出する可能性もございますので開栓の際はご注意ください。」との注意書きもあったりして(笑)。名前の「ど」は、見た目「真っ白」どぶ○くの「ど」だと思います。フレッシュで華やかな香り、見た目そのままの濃さとふくらみがあり文句無く旨いお酒です。喉越し良く後味はすっきりしていますので何杯でもいけちゃいます。
なお、白瀑を醸造されている元山本合名会社では、蔵でビートルズナンバーを聴かせて醸造しているとか(笑)。モーツァルトやベートーベンの名曲を聴かせるというのは良く聞く話なのですが。先ごろ、来日公演を行ったポール・マッカートニーに、このお酒を紹介したかったです(笑)。
お通しは酒盗です。実にクセのない、ええ塩梅の酒盗。にごり酒にぴったり。
箸の先に付けて舐め、昼酒を飲む。たまりません(笑)。
そして、鴨葱味噌。これ、200円です。
酒には味噌。アテの原点です。
そうそう、お箸は、お店のオリジナルのご主人の手作り。持って帰っても良く、その旨を伝えると、汚れた箸先を包む箸袋を用意していただけます。
さて、お蕎麦は「おろし」をいただきました。「細切りと粗挽き」から選択できるのですが、私の好みは粗挽きですので、迷わず粗挽きをチョイス。
「荒挽き」はそば殻の黒い種皮が混じっているので全体的に黒っぽくて、ざらっとした独特の食感と蕎麦の風味が楽しめます。口に入れて舌が、すすって喉がそば殻の存在をしっかり感じます。食感は少しボソボソしていて、そば自体も短め。
絶妙のタイミングで出していただける蕎麦湯。
とても濃厚な蕎麦湯なのでおつゆが薄まるのではなくさらに深みが出てとても美味しい。
蕎麦湯でほっこりしていると何も言わずとも熱い蕎麦茶が出されます。いいですね。背中の痒いところを孫の手でかいてくれるようなサービス。.
会計を済まし店を後にすると女将が店外まで出て来られ深々と頭を下げられ、「いいお年を」の一言。さすがミシュラン掲載店だけのことはあります。
来年はいい年になりそうな、そんな気にしてくれる年越しそばでした。