神楽坂を散歩してみる
2013年 06月 29日
神楽坂というと、大正時代に隆盛を誇った花街で、飯田橋駅を背にした坂の右手に残る花街特有の路地は、日本でもここにしかないといわれています。
坂の周辺には毘沙門天善国寺をはじめ・・・
若宮八幡など多くの寺社が散在しています。
この地の若宮八幡は、鎌倉時代の文治五年秋、右大将源頼朝公が奥州の藤原泰衡を征伐するため発向。その時当所にて下馬宿願し奥州平治の後、宮鎌倉鶴岡の若宮八幡宮を分社したもの。
表通りから一歩入ると静かな路地が点在。
私が、愛して止まない居酒屋の伊勢藤さん。古風な建物の店内で、凛とした雰囲気の中、ゆっくりとお酒を楽める貴重なお店。
そして、こちらは、脚本家、小説家御用達のホン書き旅館「和可菜」。
山田洋次監督、野坂昭如などなど、そうそうたる作家がここでカンヅメになっては原稿を上げたそうですね。
そして、善国寺の裏手を歩いてみます。こちらは、伏見火伏稲荷。本当に小さなお社ですが、玉垣にみられるように、このあたりの料亭からの信仰は厚かった様子が見受けられます。
このお社の隣には、稽古場と「東京神楽坂組合」の表札が掛かった建物(左)が並んでいます。いわゆる見番。
見番とは、芸者衆の手配、玉代(お遊びの代金)の計算などを行う花柳界の事務所や稽古場のこと。神楽坂の花柳界は、最盛期には700人近い芸者さんがいましたが、今は30人ぐらいだそうです。
そして、この近くに、なかなか良い風情の銭湯「熱海湯」があります。
都心部の繁華街にある銭湯はほとんどがビル銭湯に変貌してしまっていることが多いのに、熱海湯は神楽坂のど真ん中にありながら昔ながらの風情を残している珍しい銭湯です。ここは創業当時から今に到るまで100%薪で焚いているとのこと。
そして、神楽坂で忘れてはならないのは・・・そうそう、猫たち。
こちらも、立派な神楽坂の住民です。