千本釈迦堂の阿亀桜(おかめざくら)満開!
2013年 03月 28日
山門をくぐると見事な枝垂桜が出迎えてくれます。
淡いピンク色の枝垂れ桜で見応えがあります。
枝の先は、地面に着くくらいに伸びています。
桜の名は「阿亀(おかめ)桜」。
その名前は、次の悲しくも美しいいお話に由来します。
鎌倉時代、大報恩寺の本堂を建てた大工の棟梁・長井飛騨守高次の奥さんの名前が、おかめ(阿亀)さんです。棟梁は親柱の寸法を間違えて短く切り過ぎてしまいました。苦悩する棟梁。そのことを知ったおかめさんは棟梁に枡組みを使うようアドバイスし、無事に大役を果たすことができました。しかし、現代とは違い女性のアドバイスで救われたとあっては棟梁の恥と、おかめさんが上棟式を待たずに自害します。嘆き悲しんだ棟梁は、上棟の日、おかめの冥福を祈っておかめの面を御幣に付けて飾りました。
満開の枝垂れ桜は涙のようでもあります。
その傍らにはかわいらしいおかめさんの像があります。
ところで、この季節、境内の椿も特筆ものの美しさです。
(撮影:3月23日)