J・エドガー
2012年 02月 10日
それにしても、骨太の映画ですね。男の映画って感じがします。的外れって言われるかもしれないけれど、この映画を見て、あのオーソン・ウェルズの「市民ケーン」を思い出しました。結構、この映画、雰囲気だけではなく、「市民ケーン」と共通点多いですね。ネットで調べてみると、そのように感じられた方結構多いようです。
さて、J・エドガー・フーバーはある意味アメリカの光と影、言い換えれば、「強さ」、「弱さ」、「正義」、「虚栄心」といった、良い意味でも悪い意味でも、アメリカらしいものを体現した存在と言えるのではないでしょうか。
あんな人、近くにいて欲しくない人物なのですが、彼が育った自宅のベッドの傍で命を落とすまで、支えてくれた2人の人物がいたこと、ひょっとして、大変幸福な一生を送った人だったのかもしれませんね。
彼の死をもって、一つの時代が終わったというよりも、盗聴といった、エドガーの手法はリチャード・ニクソンに引き継がれたのはご存じのとおり。また、現在でも、ネオコンなどに脈々と息づいているのも、怖いと言えば怖い。
ところで、ディカプリオも堂々大物の風格を醸し出していて、なかなかの演技だと思うのですが、アカデミー賞の主演男優賞にノミネートすらされなかったのは不思議。よっぽど、嫌われているのでしょうか。