カキツバタやタンポポ咲く佐紀盾列古墳群
2010年 05月 24日
新緑も目に鮮やか。
いや、実にいいところ。ハイキングにサイクリングで最適です。季節的には、風薫る5月が最適かな。
小鳥のさえずり、葉と葉が擦れあう音・・・。
そして、頬を撫でる風。
人がそんなに多くないのもまたいいですね。
さて、この古墳群、全長200m以上の規模の前方後円墳がずらりとならんでいますが、奈良県下にある全長200m以上の大型前方後円墳が19基あるなか、そのうちの7基がこの古墳群にあります。
そして、面白いと思ったのが、日本最大の古墳の主である仁徳天皇の皇后である磐之媛命(いわのひめのみこと)や垂仁天皇の皇后であった日葉酢媛命などの多くの皇后陵がこの古墳群に集中していることでしょうか。
古代、女性の勢力は大きかったということでしょうね。というよりも、皇后方の実家が勢力をもっていたということかもしれません。比定陵墓の大きさは、如実に現代に伝えています。
古代、女性の勢力が大きかったというのは、仁徳天皇と磐之媛命との逸話でも明らか。
『古事記』には、磐之媛のことを次のように記しています。
磐之媛命は嫉妬深くて、他の天皇の妃たちは宮中を伺い見ることもできず、何かのことがあると足をバタバタさせて嫉妬した。
「古事記」にこんな記載が書かれているなんて、今では考えられないですよね。仁徳天皇も、磐之媛命にはいろいろ手を焼いたようであります(笑)。
さて、その磐之媛命陵など陵墓の堀には、季節柄、美しいカキツバタが咲いていました。
ちょっと、見頃を過ぎていたのが残念でしたが、凛として皇后陵に咲いていたのが実に印象的でした。
なお、咲いていたのはカキツバタだけではありません。
タンポポの花も陵墓の土手に美しく咲き誇っていました。
こんなに気品を感じたタンポポを見たのは初めてかもしれません。