小倉百人一首ゆかりの厭離庵(えんりあん)

京都・嵯峨野の小倉山の麓にある厭離庵という小さなお寺は、新古今和歌集の撰者であった藤原定家が小倉百人一首を編纂した山荘「時雨亭」の旧跡とされるところの一つ。

まあ、私は、百人一首を嗜むというよりも、もっぱら、坊主めくり専門なのですが(笑)。

通常は非公開寺院なのですが、紅葉の時期のみ公開されているとのこと。運よく今回初めて拝見することができました。

紅葉の時期に公開するというだけあって、苔むす庭と紅葉、そして庵が絶妙に調和していて充分訪れる価値あり。

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ちょうど、清涼寺と祇王寺の間ぐらい、普通の民家と民家の間に立つ石碑があるのですが、よほど注意していないと通りすぎてしまいそう。その石碑を見て細い竹垣の路地を入っていくと、こじんまりした山門に辿り着くことができます。

お寺の名前は、仏教用語の「欣求浄土・厭離穢土」 (ごんぐじょうど・えんりえど)に由来。「けがれたこの世を厭い離れ、浄土を喜び求める」という意味らしいのですが、まさしく、
厭離庵は、その名に相応しいところですね。

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庫裡の横にある時雨亭は、大正12年に茶室として再興された建物で、床や書院窓、文机などは桂離宮を、広縁は苔寺の湘南亭をそれぞれ模して建てられたそうな。

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境内には、この地で80歳の天寿を全うした定家を偲ぶ「定家塚」や・・・

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そして、どういういわれかはわかりませんが、なかなかカワユイお狸さんも鎮座されておられます。カリンの実(かな?)がお供えされていました。

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(撮影日:2009年11月22日)
by tetsuwanco | 2009-11-27 21:11 | ちょっと遠出

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by てつわんこ
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