小倉百人一首ゆかりの厭離庵(えんりあん)
2009年 11月 27日
まあ、私は、百人一首を嗜むというよりも、もっぱら、坊主めくり専門なのですが(笑)。
通常は非公開寺院なのですが、紅葉の時期のみ公開されているとのこと。運よく今回初めて拝見することができました。
紅葉の時期に公開するというだけあって、苔むす庭と紅葉、そして庵が絶妙に調和していて充分訪れる価値あり。
ちょうど、清涼寺と祇王寺の間ぐらい、普通の民家と民家の間に立つ石碑があるのですが、よほど注意していないと通りすぎてしまいそう。その石碑を見て細い竹垣の路地を入っていくと、こじんまりした山門に辿り着くことができます。
お寺の名前は、仏教用語の「欣求浄土・厭離穢土」 (ごんぐじょうど・えんりえど)に由来。「けがれたこの世を厭い離れ、浄土を喜び求める」という意味らしいのですが、まさしく、
厭離庵は、その名に相応しいところですね。
庫裡の横にある時雨亭は、大正12年に茶室として再興された建物で、床や書院窓、文机などは桂離宮を、広縁は苔寺の湘南亭をそれぞれ模して建てられたそうな。
境内には、この地で80歳の天寿を全うした定家を偲ぶ「定家塚」や・・・
そして、どういういわれかはわかりませんが、なかなかカワユイお狸さんも鎮座されておられます。カリンの実(かな?)がお供えされていました。
(撮影日:2009年11月22日)